滝本竜彦さん「転生ラノベを読んでも現実は変わらない」

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──『ライト・ノベル』という、すでにジャンル名として定着している単語がタイトルに掲げられていることに驚きました。どんな意図があったのでしょうか。

滝本:正直に言ってしまうと、実は未だに自分でもなにを書いたのかわからないんです。
 ただ、目指していたのは「光の小説」であり、読み終えた人たちが本を閉じたその瞬間、幸福に包まれる小説です。でも、そういう小説を書くことができなかった、僕自身の力不足をずっと悔やんでいたんです。

──どういうことでしょう。

滝本:昨今のライトノベルのフォーマットのひとつに、現世でダメな自分が転生した先で美少女をはじめ、いろいろな存在に助けられて幸せになるというものがあります……。
 誤解を恐れず言葉にします。それでは辛いばかりです。その世界に浸っているときは幸せかもしれませんが、現実が変わるわけではありません。そうではなくて、読んだら楽しくなって心が解放されて、読み終わったらハッピーになれる、そんな小説を書きたかったんです。

──失礼ながら、そういった作品群が生み出されフォーマット化していく流れは、ご自身をはじめ、佐藤友哉さん、舞城王太郎さん、西尾維新さんといった2000年代デビューの、いわゆる「ゼロ年代」の方々が先鞭を付けられたかと……。

滝本:はい。だからこそ、僕は僕自身のためにも責任を取ろうとあがきました。なぜなら、実は僕自身がかつて「本を読む」という体験でものすごく幸せになったからです。僕の母は、僕を作家にしようと誘導していたみたいで、幼い頃からいろいろな本を与えてくれました。
 そのなかで、ある日読んだ『ドラゴンランス戦記』という物語にとてつもない衝撃を受けたんです。あれは、まごうことなく衝撃で、読み終えたときには僕は作家になることを決めていました。

──いくつのときでしょう。

滝本:当時、小学生でした。読み終えたときに現実に引き戻すのではなく、ものすごいプラス効果があって、こんな小説を書きたいと思ったんです。

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新刊『ライト・ノベル』の感想

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「軽い」でなく「光の」という意味のライトなんですね。

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