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小説・漫画・ライトノベル関連のまとめや最新ニュースをお届けします。

    ノンフィクション・エッセイ

    ダウン症児の母親です!
    ©たちばなかおる『ダウン症児の母親です!』/講談社

    僕には知恵遅れの叔父が一人います。一緒に暮らしていないので、工場で働いているということ以外、詳しいことはほとんど知りません。正確には何という病名で、自治体からどんな支援を受けていて、毎日をどうやって過ごしているか――そういったことは何も知りません。小学生時代に抱いた「おばあちゃん家にはちょっと変なおじちゃんがいる」という認識が今もほとんど変わっていないということだと思います。

    皆さんの身近には、知的障害を持った人がいるでしょうか。
    ❝たちばなかおる『ダウン症児の母親です!』の感想❞の続きを読む

    文芸、学芸、ジャーナリズムという広い分野から毎年1回選ばれる「司馬遼太郎賞」。
    今年は朝日新聞・奥山俊宏記者の『秘密解除 ロッキード事件』が受賞しました。

    ❝2017年度の司馬遼太郎賞は奥山俊宏さんの『秘密解除 ロッキード事件』❞の続きを読む

    朽ちていった命
    カバー写真=©David Sacks/Getty Images 発行所=新潮社

    1999年9月、茨城県東海村で臨界事故が起きた当時、僕は15歳でした。もう世の中のことに関心を持ってもいい年齢ですが、大人になってこの本と出会った時、東海村臨界事故のことは一切記憶になかったので、当時の僕がいかに無関心だったかということがよくわかります。

    そんな僕でもさすがに阪神淡路大震災(1995年)や地下鉄サリン事件(同年)のことはずっと覚えていました。東海村臨界事故も極めて重大な事故だったはずですが、僕が忘れてしまったのは、ニュースとしての扱いが小さかったからでしょうか。あるいは、繰り返し報じられなかったからでしょうか。いずれにせよ僕の中では完全に「風化」していたのです。
    ❝NHK「東海村臨界事故」取材班『朽ちていった命』の感想❞の続きを読む

    剣術修行の旅日記
    装幀=芦澤泰偉/発行所=朝日新聞出版

    佐賀藩の牟田文之助という武士が嘉永6年(1853年)から2年間にわたって武者修行をした日記『諸国廻歴日録』に基づき、その足取りを追いながら、当時の「武者修行」の実態に迫る研究書です。
    ❝永井義男『剣術修行の旅日記』の感想❞の続きを読む

    資本論
    装画・挿画=平田利之/装丁=坂川栄治+田中久子(坂川事務所)/発売元=集英社

    いきなり別の本の話ですが、椎名誠さんが中国やロシアへ行った時の旅行記をいくつか読んでみると、「社会主義ってつくづく無理があるよなあ」と思わされます。加えて、高田かやさんの『カルト村で生まれました。』というエッセイを読むと、「こんな小規模でこの有り様(村の人たちの多くはそう思っていないでしょうが)じゃやっぱり絶対無理だなあ」となります。テレビで垣間見える北朝鮮の現状もひどいものですよね。戦時中みたいに「アカ」呼ばわりする気はありませんし、資本主義が完全な正義だと思っているわけでもありませんが、僕にとって社会主義・共産主義の共同体は「目指してほしくないもの」というのが本音です。

    大雑把に言って、大多数の日本人がそんな感じなのではないでしょうか。でなければ共産党はもうちょっと議席を取れるはずです。

    そして、「マルクス主義」or「マルキシズム」=「資本主義を打倒して社会主義の国家を樹立せよという考え方」だと認識して毛嫌いしている日本人も結構多いんじゃないでしょうか。僕は表題の『高校生からわかる「資本論」』を読むまでずっと誤解していました。下手をすれば死ぬまで誤解しっぱなしだったかもしれません。
    ❝池上彰『高校生からわかる「資本論」』の感想❞の続きを読む

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