創作物において何よりご都合主義だと思うもの


こんばんは。管理人です。
今回は「ご都合主義」について私見を述べます。

 

ご都合主義とは

(1)その時々の状況や流れによって方針や行いを変えるあり方、その場その場で都合を合わせるさまを意味する表現。往々にして悪い意味で用いられる。
(2)主に創作物において、考えにくい偶然や新しい設定の登場によりストーリーが都合よく進んでいくさまを意味する表現。

出典:Weblio辞書

 

例えば、

ボスがいる手前の部屋の宝箱に、ボスによく効く剣が入っている

めちゃくちゃご都合主義ですよね。

 

最終的に上手くいくなら、極端なことを言えばご都合主義でないものなど存在しないわけですが、これをいかに「ご都合主義っぽく見えないようにするか」が腕の見せどころです。

上の例でも、

宝箱の位置を隠し部屋にする(物理的・時間的に間を空ける)

とか、

力及ばず一度退却して、よく効く攻撃手段を探す(イベントを挟む)

と改めれば、ご都合主義度が下がります。

 

とは言え最近は、
「ご都合主義全開でさくさく進んでくれたほうが安心感があって良い」
と評価する人が増えているようです。
ソースは特にありませんが、まとめ作業をしていて体感でそんな気がします。

 

創作物において何よりご都合主義だと思うもの

以前からずっと思っていたのですが、特に最近、
原宿に中高生が集結「正直、コロナで騒いでいるのって大人だけじゃないですか」
とか、
せんだみつお「熱が出るまで自粛しない!」「それが団塊の世代なんです!」→炎上して謝罪
を見ていて、「人心のコントロールこそ作り話みたいにうまくいくわけがない」と感じています。

 

主人公の感動的なスピーチで全国民が外出を自粛して感染が収束する

これ、リアリティありますか?

 

①全国民が外出を自粛する
②感染が収束する

このように分けて考えてみましょう。

「結局②がご都合主義なんだから①もご都合主義でいいじゃん」
そんな批判が飛んできそうです。
でも管理人は「②はいいけど①はご都合主義度が高過ぎる」と感じるわけです。

 

リアルに考えると

国王である主人公が感動的なスピーチで自粛を呼びかけたとします。
国民の民度が相当高く、自粛するムードがかなり出来上がっていても、たぶん10〜20%ぐらいは自粛しないでしょう。
※念の為言いますとリモートワークでは成立しない仕事が多々あることは理解しています。

 

そもそも「スピーチに感動する」ということ自体が「全員」に起こるとは考えにくいです。
せいぜい数百人の集団が肉声やマイクで聴いているなら「その場の雰囲気も相まって」ほぼ全員が感動するということもあり得るかもしれませんが、数千~数万以上が画面を通して聴いているとなると非現実的です。

スタンディングオベーションした:10%
わりと感動した:20%
良かったと思う:30%
普通:20%
気に入らない:5%
見てない・知らない・興味ない:15%

このあたりが関の山ではないでしょうか。

 

マスク2枚配布(・∀・)がコロナ対策のすべてではないように、リアリティが小説の良さのすべてではありません。
中にはリアリティがないほど良いとお考えの方もいるでしょう。
けれど、「リアリティのある小説を書きたい」とお考えの方は是非、人心コントロールの難しさに注目してみてください。

 

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