文豪ドストエフスキーさん、ギャンブル狂だった



 

みんなの反応

 

 

※参考

ドストエフスキーの著作のうち、少なくとも2冊は確実に口述筆記で書かれたとされているものがある。『罪と罰』の後半部分と、『賭博者』だ。

とくに『賭博者』は、ルーレット賭博ですっからかんになったドストエフスキーが出版社から多額の原稿料を前借りする際、締切を破ったら過去作の著作権を5年だったか7年だったか出版社側へ譲渡する、というむちゃくちゃな契約を結び、しかも締切まで残り1か月を切っているのに一文字も書いていない、というおよそ他人事とは思えない苦境に追い込まれたとき、ソニアという女学生の速記者を雇ってどうにかこうにか口述筆記で書き上げた作品だとされている。そして20歳ほどの年齢差があったふたりはこの作品を通じて恋に落ち、結婚したのだと。

https://note.com/fumiken/n/n2e1b3cae140e

 

 

 

 

 

※参考の続き

その後の『白痴』『悪霊』『未成年』『カラマーゾフの兄弟』などは、それなりに準備を重ねて書かれた長編なのだけど、ぼくはこれらの作品もかなり口述筆記に近いかたちが用いられたのではないかと踏んでいる(ちなみにぼくは大学でロシア文学を学んだ人間ではないし、学術書もそれほど読み込んでいないので、そのへん「予想」でしかないのだけど)。

というのもドストエフスキーの作品は、情景描写がきわめて少なく、そして下手だ。彼の真骨頂はクレイジーな状況に追い込まれたクレイジーな人びとの饒舌な台詞の応酬であり、あの躍動感は口述筆記というスタイル(もしくはプロセス)があってこそ、生まれたものではないかと思っている。

すると糸井さんが「それはわかるなあ」とおっしゃった。

「目の前に聞いてくれる人がいると、『この人を驚かせてやろう』とか『こいつを喜ばせてやろう』とか『ここでもっと笑わせてやろう』とか、ひとつひとつのリアクションを見ながら書いていけるし、それはほんとうにありがたいんだよ。目の前にお客さんとしての速記者がいるのは」

 


なるほどなあ

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Posted by yomisoku