40年も作家をやっていて気が滅入ること
40年も作家をやっていると「表記の統一」がどんどん厳格になっているようで気が滅入ってくる。書く側からすると「ダメ」と「だめ」と「駄目」は全部ニュアンスが違うから、ページで書き分けるのは当たり前なのに、全てを同じにすることが当然のように校正者は思っている。昭和の文豪は不統一が多いのに
— 鴻上尚史 (@KOKAMIShoji) February 19, 2021
予想外にバズったので詳しく書くと、僕は校正と校閲は不可欠だと思ってます。「表記の統一はしない」と言えばいいだけというアドバイスもありましたが、そう言うとどのレベルで統一しないのか詳しく問われます。「僕」「ぼく」は分かりやすいですが「出会う」「出合う」「何」「なに』なども聞かれます
— 鴻上尚史 (@KOKAMIShoji) February 20, 2021
みんなの反応
『適当』だと『適切』な感じが強く、『テキトウ』だと、完全に『いいかげん』な意味になる、という話を先日夫としたばかり⋯『クラブ』のようにアクセントで意味が変わるものすらあるのに、文字を変えられたらニュアンスが変わりますよね。一文字に神経をすり減らす作家の努力を無にする暴挙。
— Luana (@Luana84610837) February 20, 2021
音楽でも、意図的な環境音やノイズを不良品だと騒ぐ人はいますからね。
— みゅ (@nami788) February 20, 2021
手書きであれば、明らかに意図的にそうしているのだな、というのを察せられるところはあるかもですね。
— チェック用 (@CHECKitOUT66) February 20, 2021
ラオウ様も、使い分けておられる。拳王様にしか分からない理由があるのだろう。
— MS Ken (@KentanMS) February 20, 2021
ほとんど校正者はそんなこと当然わかった上で、編集部に言われてるのでやらざるを得なかったり、そもそも最終決定権は作者さんや編集さんにあるので一応書いておくか程度で書いてる(統一したいという方もいらっしゃるので)っていうのはご理解いただけますと幸いです……_(‘ཀ‘*_ )_
— なーさま (@na_sama) February 20, 2021
校正ソフトの影響です。便利だけど、ニュアンスを判断するには、人が読まないといけない。一方で校正者を入れるほど、予算は使わない。
現場からは、以上です。— マーク (@goodluck8888) February 20, 2021
ちなみに
ようやく校正に対するツイートが落ち着いてきましたが、繰り返しますが、僕は校正・校閲はとても大切だと思っているし感謝もしています。今回、僕が特に落ち込んだのは、校正者の訂正だけが赤ペンで断定的に何カ所も書かれて、編集者が不在だったことです。出版社の都合でそういうこともあるのです
— 鴻上尚史 (@KOKAMIShoji) February 23, 2021
> 校正ソフトの影響
これ結構大きそうですね。
ディスカッション
コメント一覧
40年も作家をやっている人なら、過去の全業績をAIに読ませて校正校閲、くらいは出来るようになるでしょ、そのうち。そうなったらそうなったで、またぶつくさ言いそう。
この人の著作には関係ないかもしれないけど、「未校閲版」をデジタルで出すとかいう手もある。
そうは言っても校閲の立場からしたら表記ゆれ全てに対して「意図があって使い分けてるんだな」とする事は出来ないでしょ
どうしようもない
何事も移り変わるという課題に望む姿勢の問題。
自ら解決に取り組む気のない人にとっては問題であり、ある人にとっては課題。
作品は作者と編集者が二人三脚で作っていく
なんて綺麗ごとが胸の内にあるから
今の時代校正なんてソフトでやってますよって事に寂しさを覚えるのが正直な感想
コストもあるし、しょうがない事だとも思うけどね
校閲ソフトのせいって言ってる奴いるけど、別に特別なソフト使ってるとこって少ないしどのみち関係ないけどな
そもそも表記ブレなんかはwordやテキストでも簡単に検索で確認出来るから校閲ってほどの話じゃない、表記ブレが起きやすい単語は社内で用語統一リストがあって大抵一旦確認する行程踏む
これを何かしらの自動ソフトでやるとしても該当箇所くらい確認できるわけで、作者の意図したっぽい表記ブレは残すなり保留なりするのはどのみちやろうと思えばできる
その意図が伝わるかは単に担当者のやる気か読解力、あるいは作者の文章力や工夫の問題
そもそも原稿段階で作者は括弧書きとか注とか色字とか入れて編集への指示を置ける、これも検索用の記号入れたらちゃんと読まないような会社だとしても大した手間にならん
文句あるのにそれやらないってのはコミュニケーション不足か頭悪いか自分も手抜いてるってだけ
会社の資料と小説を一緒にしちゃぁなぁとは思う。
道具は便利に使うものであって、使われるものでは無いとも。