あなたの作品が日の目を見ないのはSNSのせいかもしれない

どうも、管理人です。
これが読み速の最後の記事となります。
皆さん今まで本当にありがとうございました。

最終回は、SNS時代の創作活動についてです。
特に、Twitterで作品の宣伝などをしつつweb小説を書いている人向けの内容です。

「あなたの作品が日の目を見ないのはSNSのせいかもしれない」というのは、三つの意味があります。

 

①時間を奪われている

これは簡単ですね。
ぼーっとタイムラインを眺めているのはもちろん、なんか上手いことを言おうとして言い回しを考えたり、顔も知らない人のツイートについてあれこれ考えてしまったり、何かと時間を取られるものです。
それが息抜きになっているならいいのですが、「なんとなくTwitterを開く」ということをヤメるだけでかなり時間の節約になるでしょう。

なんて、まとめサイトも皆さんの時間を奪ってきたわけですけどね。
ちょっと今は自分のことは棚に上げます。

 

②発想や創作意欲を無駄打ちしている

こちらのほうが重要です。
たまに、小説本編に使えばいいのに、考えごとをやたら垂れ流している人がたまにいて、「もったいないなあ」と思っています。

別にツイートしたらもう小説本編に使えないなんてことはありませんし、メモ代わりという感覚なのかもしれません。
しかし、

1.文字化することで自分の中で鮮度が失われる
2.変にいいねが付いたりすると満足してしまう

この二つの危険性を考えてみてください。
思考やアイディアのメモなら非公開の場所に書いたほうがいいです。

あくまでも想像ですが、昭和以前の文豪と呼ばれる人たちの多くが、もしSNSがあったら文豪になれなかったのではないでしょうか。
小出しにしてすぐ反応が貰える場がなかったからこそ、溜め込んで迸らせることができたのだと思うのです。

じゃあ創作者はどんなことをつぶやけばいいのか。
思考の過程や創作論を見せてこそSNSではないのか――という意見もあると思います。
確かに、思考が面白いと思ってフォローしてくれる人がいるかもしれません。
しかし、フォロワーを増やすことより作品を良くすることのほうが大事ではないでしょうか。

なんて、このサイトで創作関係のツイートもずいぶん引用させていただきましたけどね。
引き続き自分のことは棚に上げます。

 

③書籍化・受賞を逃す因子になりかねない

これが今回、最も言いたかったことです。

おそらく、どこの募集規程にも、「SNSをチェックして、メンタルが不安定そうな人は対象外とさせていただきます」とは書かれていませんが、内部的にそういうことになっているケースは少なくないと考えられます。

会社の身になってみましょう。
欲しいのは、極上のダイヤの原石かもしれないけど病んでて危うい人より、精神的に安定しててまともな会話ができる社会人ですよね?
出発不況の今、失踪・暴走のリスクを承知で賭けに出られる会社がどれだけあるでしょうか。
それこそアニメ化まで漕ぎつけたのにSNSのせいで中止なんて絶対に回避したいはずです。

あなたに書籍化のお声がかからないのは、あるいは、賞が取れないのは、作品ではなくSNSでの言動のせいかもしれないのです。
そんなもんで弾かれるならこっちから願い下げでい、という江戸っ子の方はそのまま続けてください。
社会人としては問題ありそうだけどど~~~してもこの人の作品を世に広めたいと思わせるほどの爆発的大天才なら、いつかきっと拾い上げられるでしょう。

さて、「除外」の理由となり得るのは、明らかに病んでる内容や差別発言だけではありません。

読み速で頻繁に取り上げてきたような、人気の作品や傾向に対する批判・揶揄は当然論外です。
感情的なものでなくきちんと根拠を提示した評論でも否定的な要素があったらアウトです。
つまり晒し作品に対して多くの方が書いてくれたようなものでもSNSではダメです。
小説の話に限らず、仕事の愚痴や社会への不満も言わないほうが賢明です。

書籍化や受賞を目指しているなら、ネガティブなツイートは今すぐ全消しするかアカウントごと消してください。

吐き出したいことがあるなら絶対にバレない裏垢でやりましょう。
わずかでも否定的なことを言っていいのは天気に対してぐらいだと思ってください。

……と、まぁちょっと大袈裟に言いましたが、「見られているもの」と考えて損はないと思います。

SNSは大きな会社などを通さずに作品や自分自身を周知し得る、魅力的なツールです。
しかし、ここで述べてきたようなリスクもあるわけです。
上手な距離感で活用していってください。

 

最後に。
やってきたことの半分以上は対立煽りのクソアフィでしたが、web小説の潮流を俯瞰したり、皆さんのコメントを読んだりするのは面白かったです。
ネタ探しの過程で新しい知見を得たり気になる作品を見つけたりといったこともありました。

皆さんが夢中になれる物語と出会えるよう願っています。
その物語というのは、ご自分で書く作品も含めて。